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◆基幹病院から地域病院への薬剤師出向が各地で一気に始まりそうだ。現時点では実施地域は少ないが、今年度内や来年度早期の開始を計画する地域は多い。想像を上回るスピード感で取り組みが進んでいる
◆基幹病院は、今年6月の診療報酬改定で新設された薬剤業務向上加算を算定することで、薬剤師を出向させやすくなった。病床数等によっても異なるが、基幹病院は同加算で概ね年間数千万円の収入を確保できる。薬剤師増員の原資などに活用しやすい
◆薬剤師出向の開始事例は今後もしばらくの間はニュースとして扱えるが、各地に広まると「開始した」というだけでは、ニュースになりにくい。薬剤師出向でどのような成果が出たのかが、次の焦点になる
◆出向開始時には、基幹病院と地域病院のそれぞれの成果をどう評価するのかを合わせて考えておくことが重要だ。薬剤師出向を受け入れた1病院のみがメリットを享受するのではなく、地域全体の薬剤師不足や偏在の緩和にどうつなげるのかという大きな構図も見てみたい。