便中の腸内細菌叢を原料にした創薬をメタジェンセラピューティクス(MGTx)は20日、山形県鶴岡市にある鶴岡サイエンスパーク内に便を採取する「献便施設」を来年4月に開設すると発表した。施設内で便から抽出された腸内細菌は、神奈川県川崎市内の医薬品治験薬製造施設に輸送され、経口投与での腸内細菌叢移植を可能にする医薬品の原材料として利用される。「献便施設」は第1号で、同社は今後複数個所での開設を予定している。ドナーには献便1回当たり最大5000円の協力費が支払われる。
23年1月からは、潰瘍性大腸炎を対象とした「抗菌薬併用腸内細菌叢移植療法」が先進医療Bとして実施(共同研究先:順天堂大学)され、24年8月から消化器癌を対象とした「免疫チェックポイント阻害薬と腸内細菌叢移植併用療法」の臨床試験(特定臨床研究:国立がん研究センター、順天堂大学)、24年9月からはパーキンソン病を対象とした「抗菌薬併用腸内細菌叢移植療法」(順天堂大学)の臨床研究が行われている。さらに、潰瘍性大腸炎を対象とし、経口投与による腸内細菌叢移植を可能にする医薬品の開発も進めている。
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