医療機器・介護用製品を手がけるエア・ウォーター・メディカルは、シャント音を数値化する電子聴診器「HVSIモニタ」を開発し、今月から発売する。
同製品は、人工透析の際に十分な血液量を確保するために作製する患者の動脈と静脈をつなぎ合わせた「シャント血管」で生じる音である「シャント音」を、内蔵したアルゴリズムを用いて数値化する医療機器。
これまで、医療従事者が聴診器を用いて聴いていたシャント音を簡単な操作かつ数秒で客観的な指標として測定が可能となる。シャント血管の狭窄・悪化といった異常の早期発見に寄与することで、患者の心身の苦痛軽減につながると共に、関係者の的確な情報共有を実現し、日々の透析管理をサポートする。
同製品は、同社が昨年の事業再編後、同社として新たに開発した初の医療機器。同社ヘルスケア開発センターが有する音の技術を活用し、聴診器本体に音響解析機能を搭載することで、シャント音を数値化した。これまで、主観的・定性的だった聴診情報を客観的・定量的に測定可能にすることで、遠隔医療・在宅医療体制充実にもつながるものと期待される。