キヤノンメディカルシステムズは27日、同社の特許「息止め無しの多断面リアルタイム心臓撮像を可能とするMRI装置の発明」(特許第6073627号)が、発明協会の2025年度全国発明表彰で「発明賞」を受賞したと発表した。
全国発明表彰は、日本の科学技術の向上と産業の発展に寄与することを目的に、発明協会が多大な功績をあげた発明を表彰するもの。
今回、受賞した発明では、偽像が含まれる撮像データから、静止領域および動き領域の有無を特定し、それらを利用して偽像の除去に必要な補正データを生成することで、キャリブレーションスキャンを不要とし、従来の高速撮像と比べ高速なシネ撮像を実現している。これにより、息止めが困難な患者や不整脈の患者に対する動画撮像が可能になり、また、息止めが可能な患者に対する検査時間の削減にもつながるなど、MRI装置の臨床応用範囲を拡大し、医療の発展に貢献している。
受賞者は、同社研究開発センター先行技術研究部研究主任の竹島秀則氏。
なお、同発明は、キャリブレーションスキャンを用いた従来の撮像では容易でない、最大8倍速の高速化を実現できるMRI装置として、2018年以降に発売された製品で活用されている。
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