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ノエビアグループの常盤薬品工業(本社大阪市)は11日から、「南天のど飴」の新製品として「南天のど飴クール」(医薬品)を新発売した。1968年に発売した「南天のど飴」は医薬品のど飴として幅広い層に愛用されてきたが、近年は食品や医薬部外品の製品増加により、のど飴市場の競争が激化していた。新たな需要層の獲得を視野に、クール感をプラスした製品を投入するもの。これまで原料やパッケージ面でのリニューアルは行ってきたが、新味は39年目にして初めて。今後はマスメディアでの積極的なプロモーションを展開していく予定。
赤い丸缶がシンボルマークの「南天のど飴」の主成分は南天実エキスで、南天実には鎮咳効果を有することが確認されている(一般用医薬品製造承認基準外での特別承認)。非常に高い糖衣技術により熱にも強く、使用される黒糖は胃腸に優しいなどが特徴。また発売以来、一貫して単味(シナモン味)での展開を図ってきた。
しかし、数年前に行ったユーザー調査では、使用中止者(のどの痛み等が治った場合を除く)の理由の大部分が「味への不満」、そして使ったことがない人の理由も「おいしくなさそう」とするなど、味覚に関する問題が強く挙げられた。ユーザーの高齢化・味覚嗜好の変化もあり、同社では「このままの味では新たな世代は取り込みにくい」と判断。ミント味(クール味)の開発に踏み切った。
「南天のど飴クール」は、成人1日量9錠中に南天実乾燥エキス500mgを配合。味のベースとなる黒糖は沖縄県の波照間島・多良間島の二島に限定した材料を使用し、甘く爽やかな香りのスペアミント(ミントオイル)を配合したことで、南天実エキス+黒糖+ミントの絶妙な風味が実現した。箱タイプ18錠入りは税込み希望小売価格346円、丸缶タイプ33錠入りは556円。
同社では「食品と医薬品ののど飴が混同されているのが現状。いかに効き目(薬効感)を明確に伝え、若年層にもアプローチするか」をテーマに、テレビやラジオCM、交通広告やウェブでのプロモーションを今秋から積極的に展開し、明年2月までの半年間で300万個の販売を目指す。