日本電子は8日、岡山大学と共同で、研究機器レンタル(リース)のプラットフォーム「Shared Transformation(SX)プラットフォーム」を設立することになったと発表した。今後、周知活動を行い、9月には参加機関の募集を開始する予定となっている。
日本国内の研究機器、特に国立大学法人の現状は非常に厳しいものがあり、研究機器の購入だけではなく、修理費や撤去費などを確保することすら難しく、研究環境は悪化の一途をたどっているケースが数多く見受けられる。
SXプラットフォームは、従来の「買う」から「借りる」の選択肢を拡大しつつ、設置費や設置費や保守費、修理費、撤去費の4経費が不要で、非常にお得に研究機器が利用できるようになる。
また、常に最新でメンテナンスされた研究機器が設置されることで、研究環境の改善や技術職員等のスキルアップ、大学・研究機関の研究機器を核とした研究力・イノベーションの創出強化や、メーカー側の研究開発力の強化促進などが見込まれる。
また、同プラットフォームが活性化することで、セカンドユース(中古)のマーケット拡大が進み、研究大学ではない機関や予算が限られている機関も、中古の研究機器を手に入れ研究環境の改善を図ることができる可能性が広がる。
メーカー側は、新機種開発、バージョンアップの対応を常に行う必要があり、これにより国内メーカーの研究開発力等の強化にもつながる。
同プラットフォームは、両者のプラットフォームではなく、日本国内の研究基盤を支える重要な役割を担うものと考えられ、今後は、国内の研究機器・分析装置等のメーカーを順次増やしていくなど、日本の科学技術・イノベーションの推進に役立てていく。
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