関東で29病院を展開する戸田中央メディカルケアグループ(TMG)は、今月からフォーミュラリ作成や更新時に生成AIの活用を開始した。TMG所属の新座病院の薬剤師である金井紀仁氏らが行った研究で、AIが論文から必要な情報を的確に抽出する能力は薬剤師と同等であることを実証できたとして、フォーミュラリ作成時の基礎資料作りに用いる。AIの一種であるマイクロソフトのCopilot(コパイロット)に論文から▽試験デザイン▽主要評価項目▽安全性――など7項目の情報を抽出するよう指示したところ、薬剤師が抽出した情報との一致率は高かった。
TMGは、薬剤師中心のワーキングで20領域以上のフォーミュラリを作成し傘下の病院で運用している。同じ領域の薬剤の使用優先度を推奨するフォーミュラリの作成段階で、各薬剤を横並びで評価する基礎資料作りは欠かせない。薬剤師が各論文から必要な情報を抽出し基礎資料を作っているが、対象領域の拡大に伴い年1回更新時の作業負担増が課題になっており、AIの活用を見据えて能力を検証した。
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