島津製作所はこのほど、液体クロマトグラフ(LC)の分析条件をAIが提案するWebサービス「Methodintelligence for LC」(プロトタイプ)を開発した。同サービスは、独自のAIが化合物情報を探索、医学論文検索ポータルサイト「PubMed」や同社アプリケーションニュース※2に掲載されている4000万件以上の文献から化合物の分析条件を自動的に提案する。10日から、京都市の本社研究棟「ヘルスケアR&Dセンター」で来場者向けにサービスの試用を開始する。
「Methodintelligence for LC」は、独自開発したAIエージェントを搭載した高速液体クロマトグラフ(LC)用Webサービス。このプロトタイプは、AIが同社の分析技術の知見やWeb上の公知論文を解析し、LCの初期分析メソッドを自動生成する機能を備えている。この機能により、文献情報の検索・解析時間を大幅に削減することが可能となる。
LCでの分析条件の決定には専門知識が欠かせず、対象物についてデータベースや文献の調査が必要となる。同社はこれまで、分析条件を最適化するソフトウェア「LabSolutions MD」や、熟練作業者の解析を実現する「Peakintelligence for LC」など、AIを活用したソフトウェアを販売してきている。「Methodintelligence for LC」ではユーザーの指示や目標に基づいて、自律的にタスクを実行するAIエージェントが文献検索・条件検討を行います。
同社は、「Methodintelligence for LC」の2026年秋発売を目指して開発を続けていく。
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