PHCバイオメディカ事業部(PHCbi)は10月から、この度、製薬企業および研究施設・医療機関向けに、同社のライフサイエンス機器と顧客の保有するシステム(顧客システム)とのデータ連携強化を図るため、Mod-busインターフェースボード「MTR-MODB1-PW」の販売を開始する。
同製品は、顧客システムとPHCbiの超低温フリーザーやCO2インキュベーターなどのライフサイエンス機器とのデータ連携を実現する、Modbus/TCP規格対応の専用インターフェースボード。
同製品を使用することで、同社の機器をネットワーク化し、機器内部の温度やドアの開閉状況、警報情報に加え、設定温度や冷凍回路の稼働状態など、幅広いテレメトリーデータを顧客システムへ送信できる。さらに、機器の温度やCO2濃度などの設定値を顧客システムから遠隔操作で変更することも可能となっている。
これにより、施設内のライフサイエンス機器の稼働状況を一元管理できるようになり、機器内で保存される検体や医薬品の品質管理を強化すると共に、施設やラボの運営効率の向上を図ることができる。
近年、ライフサイエンス研究施設や製薬業界では、研究の効率化や医薬品の生産性・品質向上を目的としたDX(デジタルトランスフォーメーション)が加速している。施設内の情報を一元管理するニーズが高まる中、BMS(ビル管理システム)やSCADA(監視制御システム)などの顧客システムと、現場の機器とをつなぐ接続性がこれまで以上に求められており、同製品はこうしたニーズに対応するものと期待される。
PHCbiの高魚力部長は、「昨年発売したアナログインターフェースボード『MTR-420MA-PW』やIoTラボ管理ソリューション『LabSVIFT』に続き、このほど、デジタルインターフェースボードを新たにラインアップに加えました。これにより、幅広いデータ連携インフラを提供し、様々な施設環境や接続ニーズに柔軟に対応すると共に、当社製品とのデータ連携を通じて効率的な施設・ラボ運営を支援いたします」と述べている。