オリンパスは20日、超音波気管支鏡ガイド下針生検(EBUS-TBNA)で使用するディスポーザブル吸引生検針「ViziShot 2 FLEX(内径19G)」(製品名:NA-U403SX-4019 )のグローバルな自主回収を行うと発表した。同措置は、処置中に「ViziShot 2 FLEX」の部品が患者の体内に脱落したという報告を受け、検討した結果に基づくもの。回収の対象は今年5月12日から前に製造されたものになる。
「ViziShot 2 FLEX」は、ステンレス製パイプとシースで保護されている。ステンレス製パイプは輸送中や挿入中に針先からシースを保護し、挿入時の安定性を高める部品。シースが損傷した製品の使用を継続すると、ステンレス製パイプおよびそれに関連した放射線不透過ではないプラスチック片が製品から脱落する可能性がある。
同社では、患者の健康危害および1例の死亡を含む有害事象の報告を受け、検証を進めてきた。その結果、「ViziShot 2 FLEX」の部品が脱落したことによる潜在的な影響として、気管支に意図しない部品が残留するリスクが含まれ、気管支鏡下による除去のための処置または手術が必要になる可能性があることが分かった。
これを受け同社は、「ViziShot 2 FLEX」を使用する医療従事者に対し、自動検査手順が導入される前に製造された製品の使用を控えるようよう通知した。また同社は部品の脱落につながる可能性がある製品損傷の検出に関して、取扱説明書に記載されている既存の注意および警告を再周知している。
なお、同社で製造・販売する他のEBUS-TBNA生検針については本事象の対象外となっている。
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