◆報道向け新薬説明会の席に板チョコがあった。昼食抜きで会場に滑り込んだので、空腹しのぎに丁度良い。カカオが香ばしい。口溶けは滑らか。呑気に口にしたが、机にあったチョコの紹介文は呑気な話ではなかった
◆チョコは発表された新薬の対象疾患患者のために作られたものだった。その疾患は栄養障害型表皮水疱症。皮膚を体につなぎ留める蛋白質の欠損で皮膚が剥がれやすい。皮膚を覆うガーゼ交換では皮膚も剥がれ「この世の痛みで最も残酷」と言われるほど
◆食事も過酷で「ポテトチップスを食べるとトゲの付いている板を食べるくらい痛い」。それを聞いた食品開発ベンチャーのSpinLifeの中村恒星社長(医師)が作ったのが口にしたチョコだった
◆口溶けの良さは痛みを避けるため。栄養も十分。ブランド名「andew」は「andyou=あなたと一緒に」の意味。一つのチョコを患者と非患者がシェアして過ごす。患者を病気の中に閉じ込めず、周囲の人と「手を取り合える世界にしたい」との思いが込められている。
世界一やさしいチョコレート
2025年11月05日 (水)
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