ウシオ電機は18日、東和薬品との共同研究の成果である「高強度タイムストレッチ近赤外分光による錠剤有効成分量の高速測定」が、近赤外研究会の奨励賞である「NIR Advance Award」を受賞したと発表した。

表彰式の様子(写真提供:近赤外研究会)
近赤外分光法は、医薬品製造のモニタリングに有用で、錠剤有効成分量を高精度に定量測定するためには透過法が望ましいとされている。しかし、錠剤の透過光は微弱なため従来は測定に時間がかかるのが課題だった。
今回の受賞に当たっては、こうした課題に対し、ウシオは高強度タイムストレッチ近赤外分光技術(MITLAS)を搭載した分光装置を開発し、東和薬品との共同研究により錠剤有効成分量を約4msで高速測定できることを実証したことが評価された。これは、1時間あたり約30万錠のスループットで、従来困難とされていた錠剤有効成分量の全数検査を可能にしている。現在、錠剤搬送機に組み込み全数測定・選別装置の開発が進められている。
NIR Advance Award は、1994年の第10回非破壊計測シンポジウムから設けられた、近赤外分光法に関する奨励賞、当該年度および過去2~3年間に報告された近赤外分光法に関する顕著な研究業績(研究論文、学位論文、実用化事例など)を表彰するもの。
授賞式・受賞講演は、11~13日に開かれた近赤外フォーラムで行われた。
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