日本薬剤師会会長 岩月進
日頃から、日本薬剤師会の活動にご理解を賜っておりますこと、厚くお礼申し上げます。
さて、昨年は「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律等の一部を改正する法律」が成立・公布され、乱用等の恐れのある医薬品の販売方法の厳格化をはじめとする医薬品販売制度に関わる種々の改正が行われました。さらに、薬局の機能等のあり方の見直しとして、健康サポート薬局の法定化(健康増進支援薬局)など、薬局の業務と使命に直接的に関連する制度の見直しも行われました。
その中でも重要な改正事項の一つは、薬局開設者の責務として、自薬局にとどまらず行政と連携して「地域」における医薬品の安定供給を図ることが明確に課せられた点であります。
急速な少子化が進む社会で、地域の医療資源たる薬局・薬剤師の役割は増すばかりです。本会は、国民への医薬品の適正な提供という責務を実現し、地域住民が薬剤師サービスを確実に享受できる体制整備・強化のため、昨年7月に「地域医薬品提供体制強化のためのアクションリスト」を策定し、現在都道府県・地域薬剤師会、全国の薬剤師・薬局と共に取り組みを進めているところです。
2026年度は薬剤師・薬局の経営に直結する診療報酬改定が予定されています。現下の賃上げ・物価高騰の影響に加え、いわゆる「逆ざや」品目の急増、毎年の薬価改定による備蓄医薬品の資産価値の減少等により、薬局の経営状況は極めて逼迫しています。
地域に根ざし、患者・地域住民のために日々業務に取り組んでいる薬剤師・薬局が継続かつ安定して薬物治療を提供していくためには、健全な経営基盤が不可欠です。本会は、改定財源の確保と同時に、医科・調剤の公平な配分を維持するよう引き続き関係各方面へ強く働きかけを行っていきます。
そして、その結果は、各地域で薬剤師サービスと医薬品提供体制を確立し、薬剤師免許を使って地域の住民が安心に暮らせる環境を実現することになります。
26年の干支である「丙午(ひのえうま)」は、60年に一度巡ってくる特別な干支で、勢いや情熱を象徴する年とされています。全ての薬剤師がその専門性と使命感を高め、国民の安全・安心な医療と健康を守る役割を果たし、さらなる高みを目指す1年となることを確信しております。



















