日本医薬品卸売業連合会会長 宮田浩美
われわれにとって大きな転換点となる流通改善待ったなしという中で、会員構成員企業の皆様方の真摯な取り組みにより、昨年実施された2025年度医薬品価格調査結果では、薬価の平均乖離率が約4.8%と前回の約5.2%から0.4ポイント圧縮し、過去最小値となりました。
さらに、昨年末の臨時国会で可決・成立した25年度補正予算に、初めて医薬品卸業者を対象に継続的な安定供給の支援として63億円が充てられることとなりました。
これらが実現できたのは、皆様方が平時・有事を問わず、厳しい環境下でも医薬品流通にご尽力いただいた賜物であり、医薬品卸の価値、医薬品の安定供給の重要性が再認識された証であると思っております。特に現場の最前線では、5年にわたる需給調整などで大変ご苦労をいただきながらの今があり、皆様方のこれまでのご努力があったからこそ実現できたことであります。
昨年6月に、政府による「骨太の方針」が発表され、「医薬品の安定供給に向け、取り巻く環境の変化を踏まえた持続可能な流通の仕組みの検討を図る」という文言が盛り込まれました。
そのような中、昨年10月に発足した高市内閣では、責任ある積極財政を進める一方で、社会保障制度改革も進めていくこととされており、当連合会では持続可能な流通の仕組みの構築に向け、平時・有事における医薬品の安定供給確保のための先行投資に対する補助を含め、医薬品卸の取り組みへの支援が経済対策に盛り込まれるよう、国会議員など関係方面に対して要請しました。
また、昨年11月に開催された流改懇では、様々な調査データに基づき流通不採算や逆ざやの実態が浮き彫りとなりました。流通改善ガイドラインを再度改訂することで、流通コストの意識を高める方向性が示されたことは大きな前進であると捉えております。
今後は、単品単価交渉の定義の明確化や総価交渉の解消に向けた取り組みなどを課題とし、流通関係者の皆様のご理解をいただきながら、引き続き古い商慣習からの脱却を目指していきたいと考えています。
続く需給調整に加え、物価高騰や賃金上昇などもあり、一段と厳しい価格交渉の環境ではありますが、医薬品卸自らが率先して取り組むことはもとより、その上で医療機関、保険薬局、製薬企業の皆様、医薬品卸の相互理解を深め、互いに共感し、納得して行動に移すことで流通改善を継続して進めていく所存です。


















