厚生労働省統計情報部は16日、2008年の簡易生命表を公表した。それによると、男性の平均寿命は79・29歳、女性は86・05歳で、共に3年連続で過去最高を更新した。癌、心疾患、脳卒中の3大死因による死亡率が低下したことが影響した。また、平均寿命の男女差は6・76年で、前年より0・04年縮小した。
今回の生命表は08年7月1日現在の死亡件数や人口を基に、死亡率や平均余命の期待値を計算したもの。
平均寿命は、0歳児の平均余命を示すもので、前年と比べ、男性で0・10年、女性で0・06年延びた。
主な年齢別の寿命は、25歳では男性が79・92歳、女性が86・54歳、50歳では男性が81・21歳、女性が87・34歳、75歳では男性が86・40歳、女性が90・18歳だった。
出生者の半数が生存すると期待される年数を示す寿命中位数は、男性で82・21歳、女性で88・83歳だった。平均寿命と比較し、男性では2・92年、女性では2・78年長くなっている。
原因別の死亡確率は、男女共に癌、心疾患、脳卒中が最も高く、約半数がこれらのいずれかで死亡することになる。仮に3大死因が克服されれば、平均寿命は男性で8・10年、女性で7・00年延びる。また、年齢別にみると、男性は若年層ほど癌による死亡率が高く、高年齢層になると肺炎が高まる。女性も若年層では癌が最も高いが、高年齢層では心疾患が高い。
主要国の中では、女性は24年連続で長寿世界一、男性は前年の3位から4位に下がった。男性の1位はアイスランドの79・6歳、2位は香港とスイスで79・4歳だった。