医療用材料の国内市場が拡大するとの予測結果が、調査会社「富士キメラ総研」が行った調査で分かった。高齢化社会の進展や食生活の変化による疾患数の増加、材料の高機能化などにより、2008年の8700億円から12年には9867億円に達すると予測している。
調査は、医療用材料市場の調査・分析を目的として、人工臓器類や整形外科用材料やディスポーザブル医療用具などの9分野40品目で集計された。
それによると、08年の医療用材料の市場規模は、8700億円に上った。分野別では、ディスポーザブル医療用具が2390億円と最も大きく、眼科用材料が2000億円、人工臓器類が1641億円と続いた。
さらに、集計結果から、09年以降も医療用材料の市場が拡大し続け、12年には08年比で13・4%増の9867億円に達することが分かった。ディスポーザブル医療用具が4・1%減の2292億円と落ち込む一方で、高齢化の進展を受け、眼科用材料は40・0%増の2800億円と大幅に伸長する見通し。また、人工臓器類も8・3%増の1778億円と順調に推移する見込みだ。
そのほか、DNAチップや植え込み型除細動器、人工歯根、ウイルス除去膜で大幅な市場拡大が見込まれている。