独ベーリンガーインゲルハイムは、非小細胞肺癌治療剤「BIBW2992」の国際共同第III相試験を今秋にも開始する。EGFR変異のある非小細胞肺癌患者を対象に、一次治療としての適応取得を目指す。
「BIBW2992」は、EGFRとHER2受容体のチロシンキナーゼを阻害する経口低分子抗癌剤。米国で開催された第13回世界肺癌会議では、「BIBW2992」の第II相試験「LUX-Lung2」の結果が発表され、非小細胞肺癌の一次治療患者38人で63%の奏効率が得られたことが明らかにされた。
そのため、新たにEGFR変異のある非小細胞肺癌患者を対象に、一次治療としての「BIBW2992」の有効性・安全性を、シスプラチン+ベメトレキセドの標準化学療法と比較する国際共同第III相試験「LUX-Lung3」をスタートさせることになった。
既に「BIBW2992」は、二次治療、三次治療後の進行非小細胞肺癌患者を対象とした国際共同第III相試験「LUX-Lung1」も進められている。国内では第I相試験中。