◆経済産業省産業構造審議会の委員会がまとめた産業技術政策のあり方を示す報告書が、先週19日に公表された。サブタイトルに「出口を見据えた競争と協調」を掲げ、経済危機を克服してイノベーションを経済成長のエンジンとするために、国家戦略を「課題解決型」へ転換するよう提言している
◆従来の戦略は、バイオやITといった技術を個別に発展させて、結果として成果が生まれる「技術ありき」だが、今後は、ある目標を定め、関連する技術を統合的に発展させて、課題を解決しようという発想だ
◆具体的な課題例として、従来治療が困難であった疾病を克服する新しい医療、健康維持・改善、高度診断サービスなどの健康サービスを挙げている
◆経産省が20日に発表した2010年度予算概算要求は、報告書の考え方に基づいて、現実の施策を展開する内容になっている。微小癌の超早期診断や難治癌の治療、遺伝子変化のメカニズムを活用した創薬に向けた基盤技術研究など、医薬関係の新規事業が複数盛り込まれた。いずれも実現してもらいたい課題ばかり。大学・研究機関・製薬会社に期待したい。
国家戦略を「課題解決型」に
2009年08月26日 (水)
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