COPD(慢性閉塞性肺疾患)の認知度が42・3%に上ることが、日本ベーリンガーインゲルハイムとファイザーが実施したインターネット調査で明らかになった。調査を開始した2004年の21・8%から約2倍増の結果で、COPDへの社会的関心の高まりが裏付けられた。ただ、COPDが疑われる人で、自分の症状を医師に相談したことのある人は7・2%にとどまり、COPDという疾患が十分に理解されていない実態も浮かび上がった。
調査は、11月20~25日に、40歳以上の男女8636人を対象に行われた。その結果、「COPDを知っている」は全体の42・3%に上った。04年の調査開始時に比べると認知度は倍増し、COPDへの関心は高まっていた。
ただ、COPDが疑われる人の中で、「医師に相談したことがある」はわずか7・2%にとどまり、症状がありながら、未受診のまま生活している実態が明らかになった。さらに、未受診のCOPDが疑われる人のうち、当面、医師に相談する意思がない人は79・7%に上った。その理由を尋ねたところ、62・6%が「自分はCOPDではない」と回答。自覚症状があるにもかかわらず、疾患が理解されていないことが、未受診の要因になっていることが考えられた。
実際、COPDが疑われる人の中で78・3%が「息切れ」を感じていたが、その原因を78・5%が「年のせい」、76・5%が「運動不足」と誤った認識をしていることが分かった。