協和発酵キリンの松田譲社長は6日、都内で開いた記者懇談会で、開発中の抗体医薬ランキングで世界7位にある現状を示した上で、「自社抗体の6品目以外に、共同開発や導出した抗体を加えると十数品目になる。実力としては5本指に入る」と強調した。
協和発酵キリンは、独自の抗体活性化技術「ポテリジェント」を活用し、自社抗体医薬の研究開発を加速させているが、開発中の抗体医薬ランキングでは、ロシュ+ジェネンテック(24個)、ファイザー+ワイス(23個)、ブリストル・マイヤーズ・スクイブ(17個)、アムジェン(16個)、イーライリリー(12個)、グラクソ・スミスクライン(8個)に次いで、6個で世界7位に入った。
ただ、松田氏は、「自社抗体が6個ということであり、共同開発中や導出した抗体を含めると十数個になる。実力としては5本指に入る」と、抗体医薬の充実ぶりに自信を示し、「近い将来は1位を目指したい」と語った。また、バイオ医薬品の物質特許出願数にも言及し、「他社と比べてコンスタントに出願しているのが特徴」とした。
一方、世界的な医薬品事業のトレンドとして、多様化したビジネスモデルが再評価されていると指摘。「まさにわれわれは、医薬とバイオケミカルを両輪に、診断薬を含めた多様化したビジネスモデルを先駆けて進め、医薬事業に集中してきている。この路線を一層強化していきたい」と語った。