カプセル内視鏡の販売を手がけるギブン・イメージング日本法人の今江博之社長は8日、都内で記者会見し、第2世代の大腸用カプセル内視鏡「ピルカムコロン2」の国内治験を、年内に開始する方針を明らかにした。
同社は、2007年4月に小腸用カプセル内視鏡「ピルカムSB」の薬事承認、10月に保険適用を取得し、今年1月には第2世代の「ピルカムSB2」の発売を開始した。現在、カプセル内視鏡の国内市場で7~8割のシェアを獲得しており、今江氏は「第1ステージの目標は達成できた」と成果を強調した。
今後、10~13年の4年間を第2ステージと位置づけ、新製品の承認取得に向けた社内体制の整備や、営業人員の増強によって、強固な販売体制を確立したい考え。「ピルカムコロン2」とカプセル内視鏡の通過確認用として使われる「アジャイルパテンシー」の国内承認申請を目指す。
ピルカムコロンは、大腸内視鏡検査を受けられない、または検査を躊躇する患者をターゲットとし、非侵襲的に大腸内を画像化するカプセル内視鏡。既に国内では、臨床研究が進行しているが、年内にも第2世代の「ピルカムコロン2」について、国内治験を開始する計画だ。
国内のカプセル内視鏡市場は、年間1万個と推計されている。今江氏は「年間6万個程度の需要があってもおかしくない」との認識を示した上で、「小腸用に比べ、大腸用の市場が大きい」と述べ、ピルカムコロンの国内販売によって、カプセル内視鏡市場を新規開拓できるとの考えを強調した。