健康食品として初の製品化‐誤嚥の改善にカプサイシンが有用 山田養蜂場

2010年8月18日 (水)

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フィルム形状の「カプフィルム」

 ローヤルゼリー、プロポリスや各種ハチミツ製品などの養蜂製品を製造販売する山田養蜂場(本社岡山県苫田郡)は、唐辛子の辛味成分であるカプサイシンを用いて、高齢者の衰えた嚥下反射の障害を改善し、誤嚥性肺炎の予防に寄与する製品の共同研究を、2001年から東北大学医学部と共同で行ってきた。これまで開発したカプサイシン含有製品で、高齢者に対して優れた改善効果が見られていたことから、同社ではその成果を製品化し、今月からグループ会社のミコー(岡山県津山市)を通じ、医療施設や調剤薬局向けに販売を開始した。カプサイシンを用いた製品は、ダイエット補助食品等として流通しているが、誤嚥の改善を目指した健康食品の開発は、世界的にも今回が初めてという。


 嚥下反射を促す重要な役割を果たすのが、神経伝達物質のサブスタンスPで、加齢や脳血管障害によってサブスタンスP濃度が減少すると、食物を飲み込む際に働く機能が衰え、嚥下障害を引き起こすことにつながる。食物や唾液、胃液が雑菌と一緒に肺に混入することで誤嚥性肺炎になってしまうが、抗菌薬でいったんは肺炎の症状が改善しても、嚥下反射能力が改善しない限り、誤嚥性肺炎を何度も繰り返すことになる。唐辛子の辛味成分であるカプサイシンは、サブスタンスPの分泌を促進することによって、嚥下反射機能を改善する。

 今回製品化されたのは、トローチ錠「カプリング」と、口内で素早く溶解してさらに安全性を高めたフィルム形状の「カプフィルム」の2タイプ。カプサイシンに加え、酵素分解ローヤルゼリー、緑茶成分テアニンを配合しており、これら主要成分は安全な食品素材なので、副作用の心配もない。なお、「カプフィルム」は、ミコーが独自で開発した。

 カプサイシン含有トローチの臨床試験は、宮城県内の老人福祉施設2施設で、60~90歳の高齢者を対象に行われた。通常は3秒以内であるべき嚥下反射時間が、5秒以上と特に長い高齢者8人に対し、1日3回1カ月間摂取してもらったところ、嚥下反射時間が5~13秒台の6人は平均値で3秒以内になり、異常に長かった60秒以上の2人も、5秒以内に短縮されるなど、ほぼ正常値に近くなるという好結果が確認された。 「カプリング」は、中心に穴が開いたトローチ形状(直径18mm、厚み5mm)で90錠入り(1カ月分)、「カプフィルム」は、嚥下障害が重度の人も使用しやすいフィルム形状(厚み0・05mm)で96枚入り(1カ月分)。いずれも税込み希望小売価格は3150円。問い合わせはミコー東京支社のファルマ事業部(TEL03・5753・0422)まで。




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