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期待高まる第1類の解熱鎮痛薬

2011年1月28日 (金)

 これまで小売薬業関係者の間で一つの話題となっていたスイッチOTC薬が、21日から新発売された。医療用の消炎鎮痛成分であるロキソプロフェンナトリウム水和物を含有した解熱鎮痛薬「ロキソニンS」で、発売したのは第一三共ヘルスケア。

 テレビCMは来月に入ってからということもあって、目立った動きはまだのようだが、ここにきて有力ブランドを持つ競合他社によるCM投入の動きもあり、今後の解熱鎮痛薬市場の動向が関心を集めそうだ。

 解熱鎮痛薬成分のスイッチOTC化は、1985年のイブプロフェン以来、実に26年ぶり。加えて、国内で最も汎用されている医療用の消炎鎮痛成分を含有しているなど、話題性が十分な第1類薬といえる。

 OTC解熱鎮痛薬市場は、バファリンを筆頭に、イブ、ナロン、ノーシン、セデスといった有力5ブランドで、市場全体の約8割を占める寡占状態にあるが、市場規模としては停滞状況が続いていた。発売する第一三共ヘルスケアでは、「26年ぶりに市場に変化を起こしたい」と意欲を示す。

 主成分のロキソプロフェンナトリウム水和物は、第一三共が創製した非ステロイド性消炎鎮痛成分。86年に医療用医薬品「ロキソニン錠・細粒」として日本で発売されて以来、その優れた有効性と安全性が高く評価され、24年間の累計売上金額は6500億円、売上錠数は200億錠を超えている。

 そして、新薬の開発が進む医療用NSAIDs(経口)市場で、トップシェアを持つなど、国内で医師から高い支持を受けている薬剤の一つとなっている。また医療用「ロキソニン」は、OTC解熱鎮痛薬のユーザー(過去に処方された人を含む)の間でも認知率が高い。

 有力ブランドが鎬を削るOTC解熱鎮痛薬市場で、「ロキソニンS」は唯一の第1類薬である。第2類薬で構成される既存市場の中で、新たな市場の創出を目指すこととなるが、同製品に対しては小売サイドからの期待も少なくない。例えば、全店調剤併設型ドラッグストアを展開するスギ薬局もその一つ。

 スギ薬局では、伸び悩みが指摘されている第1類薬の売上高は、前期比で二桁増を続けるなど、好調に推移している。同社では、この理由について「特に薬剤師を前面に押し出した、カウンセリング薬局の強みといえる。今後もより教育に注力しながら、第1類薬を伸ばしたい」とし、今回の新製品へも期待を示す。

 新販売制度が実施されて、約1年半が経過した。薬局や店舗販売業における法令遵守や、第1類薬の売上低迷など、様々な問題点が挙げられているが、セルフメディケーションの重要な役割を果たすものと期待される第1類薬の販売には、現場薬剤師の対応が必要不可欠なのはいうまでもない。さらには、情報提供に基づいた適切なOTC薬の推奨は、セルフメディケーション推進の鍵となる。

 セルフメディケーションの推進、OTC薬市場の拡大という点だけでなく、今後のスイッチOTC化にどう影響するかという観点からも、今回の新製品の動向に注目したい。




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