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【寄稿】東京に在住・在勤の方々へ

2011年3月24日 (木)

東京都板橋区 資源環境部 内山 篤

 今は東日本大震災の復興を全国で支えるときです。過剰な買いだめは止めましょう。

 過剰な買いだめは被災地への救援物資が少なくなるばかりでなく、いざ、避難する時には着のみ着のままで避難しますので、買いだめしたものは持ち出せません。また、避難所に避難した時には恐らく自宅には戻れません。

 しかも、買いだめした食料は賞味期限が切れた時に、廃棄することになります。

 阪神淡路大震災以降の災害時に、餓死にした人はいません。生きていくための必要最小限の食料は、なんとかなっていました。しかし、今回の災害では食料が底をつき始めています。このまま、買いだめを継続すると本当に被災地で餓死する方が発生するかもしれません。

 私は阪神淡路大震災の時に大阪府の高槻市という所に住んでいました。位置は大阪市と京都市の中間です。当時の震度は5強でした。被害状況は壁にヒビが入り家具が散乱した程度でした。

 私の父は神戸市の東灘区の会社に勤めていました。地震の発生時刻が5時46分だったので出勤前のため、命が助かりました。1時間遅く地震が発生していたら、恐らく私の父の命もなかったでしょう。

 また、神戸には知人・友人がたくさん住んでいましたので、安否確認をしましたが、約1週間はだれがどこに避難しているのかもわからない状況でした。

 当時、私は身体障害者の介護ボランティアをしていましたが、まだ当時は、ボランティア活動が活発ではありませんでした。
震災後すぐに、「中型バイクで救援物資を運んでもらえないか」と依頼がありました。しかし、当時は中型バイクの運転免許を持っていなかったため、手伝うことができませんでした。

 1月下旬にボーイスカウトから「兵庫県芦屋市で仮設風呂を設置及び運営をするので手伝ってもらえないか」と依頼がありました。当時は鉄道が兵庫県芦屋市まで開通していましたので、微力ながら手伝わせていただきました。

 現地に到達したとき、戦後最悪の災害で言葉にならなかったことを感じました。

 仮設風呂の運営の手伝いをしているときに、被災された方の生の声を聞くことができました。主な内容は次のとおりです。

 「私は助かったが隣の方が家屋の下敷きになって亡くなった」と毎日同じ話をする中年の男性
 「ありがとう」と毎日涙を流しながら話をする女性
 「地震がなかったら娘の誕生日のお祝いをする予定だった」

 など、生々しい声をたくさん聞きました。心の中で何度も涙が出てきました。

 また、仮設風呂の運営の際に炊きだしも行いました。「2週間ぶりに温かいものを食べました」という声をたくさんいただきました。

 炊き出しには木くずなどの燃料が必要でした。倒壊家屋の持ち主の承諾を得て柱などを頂きに行きました。

 倒壊家屋の木を頂いていると、がれきの中から野球道具やテニスラケット等、恐らく学生がクラブ活動で使用しているものや、おもちゃが出現しました。私は声も出ませんでした。

 3月に入り学生が春休みに入ると学生たちが、たくさんボランティアに来てくださいました。その心意気だけでも非常にうれしく思いました。

 3月の下旬に一番被害が大きかった神戸市長田区に行きました。ここは、大震災の時に広域で火災が発生したところです。大震災の発生から2カ月を経過しているにもかかわらず、電柱は倒れたままで、電線がぶら下がり、道路にはがれきの山がありました。この光景は、まるで戦争の時に大空襲があったかのようでした。大震災後は相当程度復興するまで数年がかかりました。

 私は、今回の東日本大震災が発生するまでは、戦後の災害では阪神淡路大震災が一番被害の大きい災害だと思っていました。

 しかし、地震の当日、インターネットで震源地を知り、はるかかなたの東京でこれだけ揺れるのは、震源地に近いところはどれだけ甚大な被害が発生しているのか、想像を絶していました。

 板橋の職場から江戸川区の自宅に徒歩で帰宅しているときに、阪神淡路大震災の記憶がフラッシュバックしました。
翌日、テレビをみて被害状況のひどさと被害範囲の広さに驚愕しました。阪神淡路大震災より深刻になりそうだと思いました。
被害状況は日を追うごとにひどくなることは知っていたため、恐ろしくなりました。3月17日現在で死者が既に5000人を超え、今後もまだまだ増えるでしょう。

 私は、阪神淡路大震災の時に全国の皆様から、被災地にて多大なる支援を受けているのを目の当たりにしていました。日本人の温かい心に感動もしました。

 今回の東日本大震災も全国から災害復興をされることに期待をしながら、いま、私にできることは、「節約」ぐらいです。

 どうか、東京に在住・在勤の方々も買いだめをしないで、必要なものだけを購入するようにしませんか。被災地は想像以上に厳しい生活を強いられていると思います。

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