わかもと製薬は、2011~15年度の5カ年中期経営計画を発表した。中計の最終年度となる15年度売上高は、10年度見込みの96億2000万円から121億円に引き上げる方針。一方、利益面では、11年度に黒字転換し、15年度には営業利益8億3000万円、経常利益9億7000万円の達成を目指す。
医薬事業では、ジェネリック医薬品を今年度と来年度で数品目上市する予定で、品揃えを強化。また、昨年12月に新薬として上市した、眼科手術補助剤「マキュエイド硝子体内注用」について、今年度に「糖尿病性黄斑浮腫」の適応で追加申請を行い、13年度の承認取得を見込む。これらを成長ドライバーに、10年度見込みの57億8000万円から、15年度には66億1000万円に引き上げる。
薬粧事業では、乳酸菌配合薬用歯磨き「アバンビーズ」シリーズを、「強力わかもと」に次ぐ第二の柱に育成するほか、新たな販売ルートの開拓強化に取り組み、10年度見込みの19億1000万円から15年度には29億9000万円を達成したいとしている。
受託製造事業などを扱う特販事業では、10年度見込みの19億4000万円から、23億8000万円に拡大を目指す。
一方、人件費や製造コストの低減にも取り組んでいく。生産部門については、昨年3月に施工した第二点眼製剤棟の本格稼動を実現し、原価低減を推進する。また、効率的な組織運営と人員の適正配置に取り組み、新卒採用数の縮小と定年退職者による自然減で、中計期間内に10%の人員削減を目指していく方針。