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第27回日本医学会総会準備委員会(会頭岸本忠三氏)は21日、都内で会見し、4月608日まで大阪市で開かれる学術講演会と企画展示の準備状況を発表した。「生命と医療の原点―いのち・ひと・夢」をメインテーマに掲げ、基礎医学、臨床医学、最先端医療や未来の医療像を分野横断的に討論すると共に、一般公開の企画展示「EXPO2007―みんなで考える医学と医療」を充実させ、広く国民に開かれた総会を目指している。現在、事前登録者は約1万3000人に上っているが、準備委員会ではさらに多くの参加を呼びかけている。
岸本会頭はあいさつで、「開かれた医学会総会という視点に重点を置き、充実した一般公開の企画展示や市民へのアンケート、市民講演会を企画した。医学・医療の現状を理解していただけるよう幅広い参加をお願いしたい」と語った。
学術プログラムの大きな特徴は、最終日に行われる特別シンポジウム「今日の医学教育、医療制度の問題点とその改革―医学、医療制度の理想像へ向けた提言」である。事前に一般市民1万人、医療従事者1万人を対象として、日本の医療に関するアンケートを実施。国民と医療従事者の意識のギャップを浮き彫りにし、それを基に議論を展開していく予定。
3月31日から大阪城ホール、大阪ビジネスパークで開かれる一般公開の企画展示は、医療の現状と未来を体験でき、楽しめるエキスポスタイルにする。展示会場は、メインテーマに掲げた「いのち」「ひと」「夢」の3ゾーンに分け、ヒトはどこから生まれ、どこへ向かうのかという壮大なテーマを表現。会期中、約30万人の参加者を見込んでいる。