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新販売制度の一層の啓発活動を

2011年8月19日 (金)

 東京都は先月、一般薬に関する都民の意識調査結果を発表した。調査は改正薬事法に対する意識を把握し、今後の医薬品の安全確保施策の参考にするのが目的。今年1月、都内在住者6000人に行い、2054人が回答した。その結果、登録販売者制度を「知っている」人は4割にとどまり、一般薬の区分(第1~3類)の認知度も4割に満たないなど、新販売制度の理解が未だ不十分な状況が示された。

 改正薬事法は2006年に公布、09年6月からの施行で、登録販売者制度の創設、一般薬のリスクに応じた区分設定、適切な情報提供や相談対応のための環境整備などが行われた。調査時期を考えると、新販売制度が施行されて1年半以上が経過していることになるが、今回の結果からは業界関係者が思っている以上に、制度の浸透度が低かった感は否めない。

 主な結果を挙げると、登録販売者制度の認知度は40・0%、従業員(薬剤師や登録販売者)の名札着用の認知度は39・3%、一般薬の3区分の認知度は35・8%であった。一方で、一般薬の3区分を知っている人では、第1類の説明は薬剤師が行わなければならないことを8割弱が認知しており、区分について知っている人は、概ね新販売制度の内容を理解していることがうかがえた。

 改正薬事法の施行後に、薬局・ドラッグストアでの説明が変化したかでは、25・5%が「医薬品について積極的に説明するようになった」としているものの、「特に変わらない」が51・7%と最も多い。その一方で、医薬品を購入する際に、質問や相談をした経験のある人では、91・2%が「店員からの説明は分かりやすかった」(とても分かりやすかった・分かりやすかった)と評価していた。

 今回の調査では、薬局やドラッグストアへの期待について自由に記入してもらっており、延べ564件の回答が寄せられた。内容別に上位三つを挙げると、▽医薬品の詳細な説明(効能・効果・副作用など)▽薬剤師の常駐と増員▽安全性・安心感――であった。薬局やドラッグストアへの“不満”も聞いていれば、今後のより具体的な対応も可能になったと思えるが、とにかく医薬品の専門家による、専門性ある販売を強く期待しているのは確かだろう。

 先の震災によって、4月に開催が見送りとなった第28回日本医学会総会の展示会「健康EXPO2011」が、6月末に体験博覧会として東京の科学技術館で開かれたが、出展した日本OTC医薬品協会のブースにも連日、多くの来場者が詰めかけた。その際にも、「改正薬事法の内容とか、一般薬が医療費控除の対象になることを、今回初めて知った人という方が多かった」(同協会幹部)という。一般薬のさらなる普及、市場拡大の観点からも業界一体となっての継続した周知・啓発が欠かせない。




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