兵庫県のジェネリック薬(GE薬)の数量シェアは、2011年度(11年10月時点)に23・2%となり、目標を下回って推移していることが20日、神戸市内で開かれた兵庫県薬事審議会で報告された。10年度に比べ伸びは0・5%増にとどまった。
兵庫県は09年に、3カ年の「GE医薬品使用促進計画」を策定した。GE薬の数量シェアを10年度24%、11年度27%、12年度30%以上と段階的に伸ばす目標を立てたが、過去2年度はいずれも目標値に到達しなかった。
ただ、兵庫県薬剤師会の調査によると、神戸市長田区のGE薬数量シェアは30・3%と高く、宝塚市では18・1%と低いなど、地域によって大きく差があるという。
兵庫県は、国の目標と同じく12年度に30%以上にシェアを高めることを目指し、引き続きGE薬の使用促進に取り組む。11年度に続き、GE薬から先発品に戻った事例の調査を約2400軒以上の薬局を対象に実施する。さらに、こうした事例について、兵庫県立健康生活科学研究所で先発品とGE薬の溶出試験などを実施し、品質保証の観点から科学的検証を行う計画だ。
このほか11年度と同様に、▽県民向けリーフレットの作成・配布▽県民に対する出前講座の実施▽医療関係者への説明会の実施――などを行う。