第一三共と国立がん研究センターは、抗癌剤の創出に向け、包括的な共同研究の提携契約を結んだ。契約期間は3年間。今後、両者で研究テーマを選び、創薬標的の探索を進めることにより、標的に特異的な化合物や抗体の取得に取り組む。現在2件の研究テーマが進行中で、数年内の臨床入りを目指す計画だ。
これまで両者は、研究者ごとに個別のテーマで共同研究を進めていたが、癌領域での創薬をさらに加速させるため、包括的な提携関係の構築を決めた。
今回の共同研究では、国立がん研究センターが、保有する研究成果のうち、第一三共の創薬方針に合致するものを提示し、両者で研究テーマを選定する。その後、各研究テーマに応じて創薬標的の探索を行い、事業化が見込めると判断した段階で、ハイスループットスクリーニングによるヒット化合物・抗体の取得を目指す。既に標的探索段階と化合物スクリーニングの準備段階の2件の研究テーマが進行中。