日本薬剤師会は23、24の両日、都内で、公益社団法人として初の総会(第79回定時総会)を開催、児玉孝会長を含め30人の理事を選任した。3期目を迎えた児玉会長は、副会長として生出泉太郎、土屋文人の両氏を再任指名したほか、新たに小田利郎、三浦洋嗣、藤垣哲彦の3氏を、専務理事には予定通り寺山善彦氏を指名した。常任の副会長と各担当については26日以降に決定する。
理事選任当たっては、議事運営委員会の決定により無記名投票が行われた。出席代議員148人中「候補者全員を選任することに賛成」が90票と過半数を獲得、執行部提案通り全候補者が承認された。なお、「候補者名簿のうち一部選任不可」は53票、白票等は5票であった。総会では定款の一部変更、役員報酬等規定の一部改正などの議案が全て承認されたほか、「薬剤師の将来ビジョン(暫定版)」も公表された。
児玉会長は、新役員のほぼ全員が列席した総会後の会見で、「今後2年間は多くの課題がある。中でも、インターネット販売問題がまだ片づいていない。場合によっては薬事法の改正という可能性も出て来る。チーム医療が取り上げられているが、薬剤師の新しい業務というもの出てきて、薬剤師法等への影響もあるかも知れない。来年の通常国会は、薬剤師に関わる大きな法律改正が絡んでいる。消費税の問題が固まったところで、細かな医療、年金問題が議論される段階を迎え、われわれもしっかりと主張しなければならない」とした。