日本ジェネリック製薬協会会長 澤井 弘行

当協会は昨年末に、国際ジェネリック医薬品連盟(IGPA)の年次総会を京都で開催し、27カ国から400人を超える参加者を得て、盛会裡に終えることができました。この総会におきましては、IGPAの取り組みを鮮明にするため、京都宣言が発表されました。
昨年のジェネリック薬(GE薬)を取りまく情勢に目を移しますと、医療保険制度上のGE薬の使用促進策として、後発医薬品調剤体制加算の見直し、薬局における後発品に関する情報提供、一般名処方の推進、処方箋様式の変更等が行われ、2012年度第1四半期はこれまでにない伸びを示し、数量シェアが25%を超えました。
当協会ではこれまで、GE薬の使用促進に向けて様々な努力を積み重ねてきました。具体的には、安定供給に関しては安定供給特別チームの検討結果に基づく、会員各社における安定供給マニュアルによる管理、供給情報の協会ホームページでの公開等により、積極的な安定供給対策を講じました。情報提供に関しては、「ジェネリック医薬品情報提供システム」を構築し、協会ホームページ上でGE薬に関して医療関係者が必要とする情報を、迅速に的確に提供できるようになりました。
IGPA総会では「ジェネリック医薬品使用促進による医療への貢献と医療制度の維持発展」をスローガンに掲げましたが、わが国は今や、財政的に非常に困難な状況にあり、世界に冠たる皆保険制度を維持するため、医療費および患者負担の軽減に資するGE薬の果たすべき使命に、しっかり応えていきたいと考えております。