厚生労働省が公表した2005年「国民健康・栄養調査」の結果概要によると、生活習慣病の元凶といえるメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)やその疑いがある人は、40074歳で約1900万人に上り、特に男性の2人に1人が当てはまることが分かった。
調査によると、メタボリックシンドロームに関しては、男性の場合、肥満(BMI25以上)がいずれの年代でも20年前、10年前より増加しており、特に40歳代で最も多かった。それに対して女性では、40060歳代における肥満者の割合は20年前、10年前に比べて減少する一方で、20030歳代女性の約2割が低体重(BMI18.5未満)という結果が得られている。
より厳密に、メタボリックシンドロームが疑われる者([1]腹囲が男性85cm以上、女性90cm以上[2]血中脂質・血圧・血糖で2項目以上が異常)と、その予備群([1]腹囲が男性85cm以上、女性90cm以上[2]血中脂質・血圧・血糖で1項目以上が異常)を合わせた割合でみると、男性の場合、30歳代では24.4%程度だが、40074歳では過半数を超える50.5%に達し、ほぼ2人に1人がメタボリックシンドロームが疑われるかその予備群だった。また女性でも、30歳代は6.1%と少ないが、40074歳では18.9%に跳ね上がり、男女とも40歳を過ぎると、メタボリックシンドロームの要因を持つケースが急速に増えているという結果だった。
これを、40074歳の人口約5700万人に当てはめると、メタボリックシンドロームは約920万人、予備群は約980万人で、合わせて約1900万人に上ると推計される。40074歳では実に、3人に1人がメタボリックシンドロームの疑い者・予備群となることが分かった。
なお、同省が参考として公表した06年の速報値でも、40074歳のメタボリックシンドローム該当者と予備群の合計は男性で51.4%、女性で20.3%で、05年とほぼ同じ傾向が見られている。
- 【厚労省】メタボリックは12年度に10%削減‐医療費適正化の目標値設定
2007年04月16日
- メタボリックシンドローム治療に光明‐アディポネクチン受容体アゴニスト開発が進行
2007年02月08日
- 【若年者睡眠時無呼吸症候群】高率にメタボリック症候群を合併
2007年01月22日
- 【厚労省】40074歳男性の2人に1人がメタボリックシンドローム‐国民健康・栄養調査
2006年05月10日