テルモは摂取時は液体でも胃の中で半固形になる栄養食品「マーメッド」を27日に発売する。2016年度に6億円の売上を目指す。
通常の液体流動食は胃の中まで入りやすい反面、寝たきりの高齢者などでは胃液と共に食道を逆流して気管に入り、誤嚥性肺炎を引き起こすことがある。高齢者の肺炎では70%以上が誤嚥性肺炎とする報告もある。
マーメッドは製品中のアルギン酸塩が胃酸と反応し、pHの低下により粘度が上昇して適度な固形状に変化するように設計されており、摂取のしやすさと胃の中での安定感を両立し、医療・介護現場の安心や安全に貢献する。
アルギン酸塩は昆布やワカメなどの海藻に含まれる水溶性食物繊維で、人工イクラや止血材にも使用されていて安全性が国際的にも認められている。
3食900キロカロリーで1日に必要なビタミンや微量元素を摂取でき、水分量は84g/100kcalで統一している。
エネルギーが300kcalと400kcalの2タイプがあり、本体希望小売価格は「300」が1箱24本で1万2000円、
「400」が18本で1万1700円。