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検体測定事業の適切な運営を

2014年10月31日 (金)

 「最近の若者は……」。いつの時代も今まで言われていた人たちが口にする言葉の一つだ。逆に、最近のおじさん、おばさんも、電車など交通機関、お店でのマナーはいかがなものか……。という指摘もないことはない。

 昔なら「親の顔が見てみたいものだ……」など、おじさん方がのたまっていたかと思うが、「子供の顔が見てみたい……」という衝動に駆られるケースも少なくない。

 いずれにしても目に余る方々は、それほど多いわけではないのだが、「若者は……」と一括りにされて評される。いつの時代も、また、人間という生き物自体の習性なのか、性なのか。

 さて、薬局等での血糖自己測定等の簡易検査において、不適切な衛生管理の事例が発覚。厚生労働省は検体測定室の実態把握に乗り出すという。他の団体から「それみたことか!!」と、ブーイングが起きそうな状況だ。

 薬局等での検体測定室“事業”は、4月のガイドライン公表後、取り組みが拡大し、厚生労働省医政局地域医療計画課医療関連サービス室には700件近くの届け出が出ている。

 薬局だけに限っても全国5万5000軒、ドラッグストアが約1万6000軒とすると、届け出は1%にも満たない。さらに、その一部の薬局等において、明確に区分された個室が確保されず、飛沫感染防止の面で不十分な事例が見られるということだ。

 大多数が良いこと、あるいは可もなく不可もない通常業務を行っていたとしても、ほんの一握りの不適切行為があれば、「○○はダメだ。けしからん……」といった評価をされがちだ。

 国際社会においても、いわれのないことであっても、ネガティブキャンペーンが繰り返され、よく事情を知らない国(人)には、ネガティブなイメージが刷り込まれていく。

 さすがに、わが国でも反論に転じるようになったものの、自らを正しく理解してもらうためには、とてつもないエネルギーと粘り強い努力が必要のようだ。

 先の「ガイドライン」は、薬局という医療提供施設だからこその衛生環境の整備、薬剤師だからのこそのモラルや倫理感が期待されているために、あれほどまでの厳しい規範が示された。どこでも商売して良いというものではないという強烈なメッセージだと理解している。

 今回の規制緩和の根本は国民、生活者のセルフメディケーションを支援し、生活習慣病などの予備群を医療機関につなぐための措置だ。それが薬局等の体制不備で、利用者に何らかの不利益がもたらされるようでは、国の期待にも応えられないどころか、利益追求を患者の利便性と言葉巧みに言い換えた業種と何ら変わらない。

 経営者が薬剤師であろうとなかろうと、保健医療の一端を提供する機関として、倫理観をもって患者、利用者に真摯に対応することを忘れることがないよう願いたい。この本筋外“事業”の意味を改めて理解する必要がある。




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