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店頭から薬適正使用促す啓発を

2014年12月5日 (金)

 このほど施行された「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」(薬機法)では、「国民の役割」として薬を正しく理解し、使用することが一般生活者の責務とされている。そのためには、薬を利用する側が適正使用のために最低限知っておくべき知識が必要で、薬業界関係者はこれまで以上に、一体となっての啓発に取り組む必要がある。

 生活者の健康意識の高まりは、最近の健康(医療)に関するTV番組の多さでも分かる。著名な医師団とタレントらが出演し、楽しく番組を見ながら健康知識が学べるというコンセプトは、安定した視聴率も確保できる。番組を作る側にも安心感があり、また広告を提供する企業側にも関心が高い。要は各種メディアを通じ、見て聞いた知識を日々の生活でいかに生かせるかといえる。

 この秋の薬と健康の週間においても、様々なイベントで参加者へのアンケート調査が行われているが、この結果を単なる“調査結果”としないことが重要だ。最近ではTVで見たり、ネットで調べた素人なりの知識を、診察時の医師に意見する猛者も散見されるようだが、一般の多くは正確な知識を知っているようで、実は知らないことが多い。

 特徴的な例として、くすりの適正使用協議会が6月に実施した、全国の成人男女900人対象の意識調査がある。7割以上がGE薬とOTC薬の違いを理解しておらず、OTC薬のリスク区分も約8割は正しく理解できていなかった。自分の処方薬を、同じような症状の家族に飲ませてはいけないと8割強は知っていても、4割は譲渡した経験があるとした。同様に、内服薬をお茶やコーヒー、酒で飲んではいけないと8割強は知っていても、半数以上は水以外で飲んだ経験があると回答した。

 これまでも同協議会では、生徒や保護者に向けて薬の適正使用を啓発する取り組みを行ってきた。また、教材を作成し、教育に当たる学校教諭や学校薬剤師に出前研修なども行ってきた。そして今回の調査結果で、まだまだ理解が不十分なことが多いことが示されたことを受け、一般市民が必ず知っておくべき知識を「くすりの知識10カ条」としてまとめ、さらなる理解促進を図っていく考えだ。

 現在、様々な商品・サービスを提供し、地域の健康ニーズに対応する存在として、ドラッグストアの果たす役割がクローズアップされている。セルフメディケーション推進への支援は商品面の供給はもちろん、適切な健康指導・情報発信が欠かせない。例えば前記の「くすりの知識10カ条」の活用を業界一体となって取り組むなど、店頭を通じた薬の適正使用啓発を大いに望みたい。




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