ファイザー日本法人は、日本の大学・研究所が保有する化合物や創薬技術(シーズ)探索に本格的に乗り出す。昨年10月には、米本社と東京大学が創薬に関する共同研究契約を締結し、今後もアカデミアや国内ベンチャーで有望なシーズがあれば、積極的に提携機会を模索していく考えだ。取締役執行役員医薬開発部門長の原田明久氏は、本紙のインタビューで、「外資系の開発組織としてグローバル製品を日本に導入するだけでなく、米本社に日本の優れたシーズを提案していきたい」と意欲を示している。
ファイザー日本法人は2000年以降、海外承認済み薬剤を国内で開発し、社内ドラッグラグ解消を進めると共に、国際共同治験の日本パートに対応し、世界同時開発を行える実力を付けてきた。13年に発売した抗凝固薬「エリキュース」では、米国同時承認・上市を達成し、臨床開発で世界と肩を並べた。原田氏は、「国際共同治験をゴールとするのではなく、日本から世界に発信していく」と強調。事業拡大の一環として、米本社が世界的に進める外部シーズの探索に日本も参画していく方針を打ち出している。
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