武田薬品は、酸関連疾患治療剤「タケキャブ錠10mg、同20mg」(一般名:ボノプラザンフマル)を新発売した。従来のプロトンポンプ阻害剤(PPI)とは異なる新規PPIで、大塚製薬との共同販促を通じて、大型製品に育成する。
タケキャブは、武田が創製したカリウムイオン競合型アシッドブロッカー(P‐CAB)と呼ばれる新規PPI。胃壁細胞のプロトンポンプをカリウムイオンと競合的に阻害することで、現在販売中のPPI「タケプロン」に比べ、酸による活性化を必要とせずに速やかに持続的な胃酸分泌抑制作用を示す。酸に安定し、薬物代謝酵素「CYP2C19」による影響もタケプロンと比較して低いため、効果のバラツキを抑えられる可能性がある。
また、タケキャブと、タケプロン以外のPPIを交互に投与する健常人対象のクロスオーバー試験を実施しており、胃内のpHの推移など胃酸分泌抑制作用を検討している。