日本薬学会は、今月25日から神戸市で開催する第135年会前の9日、都内で定例記者会見を開いた。今年度で任期を終える柴崎正勝会頭は、2015年度からスタートする「長井記念薬学研究奨励支援事業」に関して、支援対象者を全国の大学から選ぶことができたと述べ、今後、臨床系を含め多様な薬学研究の振興に寄与する姿勢を示した。一方、年会組織委員長の小林資正・大阪大学教授は事前登録が5300人に達し、学部学生や当日参加で例年通り8000人規模になると予想すると共に、「新たな薬学研究の方向性の決定に大きく寄与すると期待する」とし、薬学系では世界最大級の年会開催の意義を語った。
柴崎氏は、薬学部6年制への移行を受け、研究現場では人材不足等により薬学研究のさらなる進展が厳しい状況に置かれていることを指摘。その対策の一環として、同支援事業の創設を積極的に推進し、6年制薬学部の上に設置された4年制博士課程(薬学)の大学院生、4年制学部の上に設置された2年間の修士課程を経て博士後期課程(薬科学)に進む大学院生を経済的に支援する事業を立ち上げることとし、来年度から運用がスタートすることになったと、その経緯を説明した。
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