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AMED、イノベーション加速に期待

2015年4月24日 (金)

 今月21日、山梨のリニア実験線で時速603kmという有人走行世界最高記録を樹立した。ちょうど東海道新幹線の車内でこの快挙を知ったが、車窓を見て今走っている速度の倍以上だと思ったときには少々恐怖すら感じた。

 また、3年後の2018年には無人探査機を月面に着陸させる計画も発表された。鉄道、宇宙航空、船舶、自動車などの分野における日本の技術が世界上位レベルにあることは世界的に知られているが、日本は医薬品を創出できる世界でも数少ないスキルを持つ国であることも忘れてはならない。

 17日には政府の健康・医療戦略本部による「医療分野研究開発推進計画」を検討している専門調査会の第8回会合が行われ、4月に発足したばかりの“日本版NIH”である「日本医療研究開発機構」(AMED)がまとめている各省連携プロジェクトの進捗状況が報告された。

 AMEDは、厚生労働省、文部科学省、経済産業省が別々に計上していた関連予算を一元化して、基礎研究から応用研究、非臨床、臨床研究・治験、実用化まで一貫したシームレスなプロジェクト支援を推進する役割を担っている。

 医薬品創出に関しては、15年度までの達成目標として相談・シーズ評価400件、有望シーズへの創薬支援40件、企業への導出(ライセンスアウト)1件を、20年頃までには各々1500件、200件、5件、そして創薬ターゲットの同定10件を設定している。

 この目標に対して、3月末での進捗状況はそれぞれ287件、25件、0件、2件と報告された。

 オールジャパンでの医療機器開発では、15年度までの達成目標として、新たに医療機器開発・実用化促進ガイドラインを10本策定、国内市場規模2・7兆円を、20年頃までには医療機器輸出額を約1兆円に、5種類以上の革新的医療機器の実用化、国内市場規模3・2兆円を目指すことが明記されている。ガイドラインは現在6本策定済みと報告された。

 そのほか、革新的医療技術創出拠点、再生医療実現化ハイウェイ構想、疾病克服に向けたゲノム医療実現化、ジャパン・キャンサーリサーチ、脳とこころの健康大国実現、新興・再興感染症制御、難病克服の各プロジェクトについても、これまでの成果報告が行われた。

 3日に行われたAMEDの設立式典には安倍晋三首相と、現在大詰めを迎えたTPP交渉でも多忙な甘利明健康・医療戦略担当相らが駆けつけた。安倍首相の「新たなイノベーションがAMEDから誕生することを大いに期待している」というあいさつの通り、AMEDの役割が十分に発揮され、各プロジェクトが順調に進むことが、医薬品・医療機器・医療・健康産業での起爆剤、燃焼促進剤になることを大いに期待する。




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