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残された種火

2007年12月19日 (水)

◆暗闇の部屋をマッチの炎がふわっと照らしたあと、その明かりが徐々に落ちていくような1年だった。製薬産業界を眺めての感想だ
◆1月、3省横断で産業政策を議論できる「官民対話」の設置。4月には想定外の「革新的医薬品・医療機器創出のための5カ年戦略」が策定され、6月に閣議決定された「骨太の方針」に盛られた
◆しかし、安倍総理が9月に突然辞任し、その後継となった福田総理の所信演説には、産業振興の後ろ盾「イノベーション」の文字はなかった。内閣府幹部は「経済成長に技術革新は欠かせませんよ」と記者の懸念を笑うが、厚生労働省の担当者は11月、「去年の今頃は昼は内閣府、財務省に説明、夜はその資料づくりに追われていた。今年はそう呼ばれることもなく、寂しいね」
◆そして来年度は薬価制度改革。新薬に対する補正加算率の大幅引き上げは認められたが、市場拡大再算定の対象範囲拡大に息をのむ。薬はなおも社会保障、医療費引き上げ財源のターゲットと宣告された思いだ。業界が提案した新制度案は、来年度以降検討となったが、心許ない。将来に向けた種火は残されたが、火を起こし、明るく灯すには業界挙げた取り組みが必要だ。



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