◆C型肝炎治療薬「ハーボニー」の偽造品事件では、薬局が現金問屋から医療用医薬品を仕入れていたことが問題視された。ある薬局薬剤師に聞くと「基本的に薬局は、どこからどんな条件で仕入れているのか明かしたくない。どの薬局が現金問屋を利用しているのかは分かりにくい」と言う
◆今回は医療用医薬品が注目されたが、その薬剤師は「一般薬の仕入れで現金問屋を利用する薬局の方が多いと思う。特に売上規模の小さい薬局はその傾向が強いのではないか」と語る
◆広域医薬品卸は配送コストに見合わない少額・少量取引を敬遠するため、小規模薬局は一般薬を扱いづらくなっている。取引できても仕入れ値は高い。こうした背景から現金問屋を利用するニーズが生まれるようだ
◆身元不明の個人から医薬品を購入する行為は断固として容認すべきではないが、今後も現金問屋的な機能は欠かせないのかもしれない。関係者に悪のレッテルを貼って事件を終わらせるのではなく、広い視野で必要な流通体制を再整備するきっかけにしてほしい。
流通整備のきっかけに
2017年02月15日 (水)
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