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OTC医薬品の主要カテゴリーの一つである水虫薬は、年間を通して需要があるが、本格的に動き出すのは春先から梅雨にかけての汗ばむ季節。今年はこの最需要期を前に、有力ブランドを持つ主要各社が2月に入り続々と新製品を投入し、シリーズ充実を図ってきた。250億円程度といわれるOTC水虫薬市場はここ数年、新たな医療用成分を転用した製品の登場もあって伸長が期待される一方で、「水虫薬購入者の6割は前年と違うブランドを購入する」(大正製薬)など、新たな効き目を求めてのブランドスイッチが目立つのも特徴といえる。そこで各社とも、かゆみ止め効果を強化する成分の配合や、新たな剤形を追加するなど幅広いニーズに応えるラインナップを用意し、ユーザー獲得を目指した。また、新製品はいずれも1日1回タイプというのも特徴。今シーズンの水虫薬市場は、効き目の高さと使用感を訴求した相次ぐ製品で、激戦模様となりそうだ。
大正製薬の「ダマリングランデ」 |
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「ダマリン」ブランドの大正製薬は14日から、高い殺真菌効果を持つ塩酸テルビナフィンに、かゆみの伝達を抑えるリドカイン、皮膚の炎症を改善するグリチルリチン酸二カリウム、患部に清涼感を与えるl‐メントールを配合し、かゆい水虫に優れた効果を発揮する「ダマリングランデ」を新発売した。患部の状態やニーズに合わせて対応できる3剤形があり、税込み希望小売価格はクリーム、液が2100円、スプレーが2600円。
第一三共ヘルスケアの「ウィンダム」新包装品 |
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第一三共ヘルスケアは「ウィンダム」シリーズの新包装品を14日から新発売した。昨年2月に発売したウィンダムシリーズは、外用抗真菌剤ラノコナゾールをスイッチ化した製品。水虫の原因菌である白癬菌に対しての優れた効果や、患部への高い浸透力で角質が厚くなってしまった水虫にも効果を発揮するのが特徴。水虫に悩む女性が多いことから、女性ユーザーのさらなる獲得に向けて今回、女性が手に取りやすいピンクとホワイトを基調にしたパッケージデザインの製品を投入した。さらにクリーム・液の2剤形(いずれも税込み希望小売価格2205円)も用意した。
ノバルティスファーマの「ラミシールプラス」 |
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「ラミシール」ブランドのノバルティスファーマは14日から、殺真菌成分の塩酸テルビナフィンに、かゆみを鎮めるクロタミトン、清涼感をもたらすl‐メントール、炎症を抑えるグリチルレチン酸、角質を柔らかくして薬剤を浸透しやすくする尿素(クリームのみ配合)を配合した「ラミシールプラスシリーズ」を新発売した。クリーム・液(税込み希望小売価格2205円)、エアゾール剤(2625円)の3剤形を揃え、さらに女性が店頭で手に取りやすい女性向けパッケージの製品も、同じく3剤形揃えた。
湧永製薬の「デシコートun」 |
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湧永製薬は8日から、白癬菌への強い殺菌作用を示すビホナゾールに、鎮痒成分としてクロタミトンやl‐メントール、局所麻酔成分としてリドカイン、消炎成分としてグリチルレチン酸を配合した「デシコートun(アン)」シリーズを新発売した。「un」はフランス語で1の意味で、1日1回の使用をスマートに表現した。クリーム・液の2剤形あり、いずれも税込み希望小売価格1680円。
有力ブランドではこのほか、久光製薬が12日から主成分の塩酸ブテナフィンに新たな4つの成分を追加配合した「ブテナロックV」シリーズ(クリーム・液・スプレー・エアー)、武田薬品が7日から塩酸ブテナフィンにかゆみ止め成分等を加えた「スコルバEX」シリーズ(クリーム・液・エアゾール)を、それぞれ新発売している。また先月15日からは、ゼリア新薬が塩酸テルビナフィン配合の「バリアクトHi」シリーズ(クリーム・液)を新発売している。
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