仏サノフィは1月29日、ベルギーのバイオ企業「アブリンクス」を39億ユーロ(約5260億円)で買収すると発表した。6月までに手続きを終える予定。1月22日に米バイオベラティブを116億ドルで買収することを発表したばかりだが、既存の抗体薬の強みと低分子薬の一部の特徴を併せ持つナノボディ技術を用いた創薬プラットフォームと、豊富な開発パイプラインを保有するアブリンクスを得て、重点領域の希少血液疾患領域を強化する方針。
アブリンクスは、ベルギーを本拠に2001年に設立。単一領域抗体断片に基づく治療用蛋白の一種で、小さいサイズの抗体を創り出すナノボディ技術を強みとした創薬プラットフォームを持ち、炎症や血液、腫瘍免疫、腫瘍、呼吸器疾患など幅広い疾患領域で45以上の開発候補物質を創製し、八つの開発品が臨床開発段階にある。米アッヴィや米メルク、独ベーリンガーインゲルハイムなど製薬大手とも提携し、国内企業では大正製薬とライセンス契約を結んでいる。
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