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店頭販売での配慮を

2008年04月28日 (月)

◆登山や温泉地などで被害を受け、死に至るほど危険な硫化水素ガスを用いた自殺が、全国的な広がりを見せている。さらに家族や近隣住人への二次被害も引き起こすケースが頻発するなど異常事態も出現している
◆背景には、市販の洗剤と入浴剤を混ぜ合わせることで硫化水素ガスを簡単に発生させる方法が記載されたサイトの存在。さらには、そのサイトの存在と事件を絡めた上で、詳細を伝える一部のマスコミ。その結果、一般人が知り得ない化学の「知識」が拡散していった
◆こうした社会現象を受け、既に、当該入浴剤の販売をセルフからオーバー・ザ・カウンターに切り替える対応をとるドラッグ企業も出ている。日本薬剤師会でも都道府県薬に、入浴剤の大量購入者への注意を喚起し、対面販売を呼びかけている
◆薬局では医薬品を含め、多くの化学製品を取り扱う。中には劇物も少なくない。数年前のタリウム殺人未遂事件では薬局の無責任販売が注目を浴びた。今回の硫化水素ガス事件は、想定外の話かもしれないが、今しばらくは、店頭販売において、さらなる配慮が必要になるだろう。



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