
ゴージョージャパンは、医薬品として日本で初めて承認された低アルコール濃度72vol%の手指殺菌・消毒剤「ピュレルアドバンスドフォーム」(第3類医薬品)を9月下旬より出荷開始する。確実な殺菌効果と手肌への低刺激性の両立を実現した製品で、医療施設、介護・福祉施設を主なターゲット市場とし、手指消毒による感染防止対策をサポートする。
手指衛生は感染防止対策の基本とされ、特に医療施設においては手指衛生の遵守率向上が医療関連感染のリスクを低減するとされている。医療現場では殺菌効果が高いアルコールベースの手指消毒の使用が推奨されているが、アルコール製剤は皮膚に対する刺激が高いため、頻回に手指消毒を行う医療従事者においては手荒れを引き起こすことがある。そのため同社は、殺菌効果と保湿効果を両立させた製品の開発に力を注いできた。
「ピュレルアドバンスドフォーム」は、ゴージョーがグローバル市場で長年培ってきた技術と臨床研究をもとに開発した、独自処方が施されている。日本の承認規格エタノール(アルコール)濃度76.9~81.4vol%)よりも低いアルコール濃度で有効性と安全性が認められ、医薬品として初めて規格外のもので承認を取得した手指消毒剤となる。
同品の登場によって、手指消毒剤の課題であったアルコールによる手肌への刺激は低減され、また独自の処方による保湿効果で、より手荒れを防ぐことも可能。このほか、▽きめ細かく弾力のある泡で、手からこぼれるリスクを低減する▽泡が目でしっかり見えるため、手指消毒の状態を確認できる──といった使用感も特徴。
内容量は、45mL(ミニポンプボトル)、535mL(ポンプボトル)、700mL(オートディスペンサー用カートリッジ)、1200mL(オートディスペンサー用カートリッジ)の4タイプ(各オープン価格)
現在、医療分野における手指消毒剤市場は約160億円とされ、構成比は液状が6割、ジェル状が3割、泡状が1割という状況。ただ、液状の構成比は年々減少しており、今後はジェル状と共に泡状も伸びていくことが見込まれている。同社では「2020年に泡状では5割のシェアを獲得し、10億円の売上を目指す」とする。