東京医科歯科大学(TMDU)は、文部科学省オープンイノベーション(OI)機構から整備事業支援対象大学に選定されたことを受け、TMDU-OI機構を昨年12月に発足させ、その取り組みの第1弾としてコンソーシアム型研究開発基盤「クライオ電顕分析・解析活用医療プラットフォーム」構想を立ち上げた。クライオ電子顕微鏡を用いた創薬戦略を企業に提案していくもので、従来の産学連携に見られた「1研究室と1企業」といった単体の契約ではなく、複数の企業や研究者を巻き込んだコンソーシアム型OIをTMDUが主導していく狙いだ。
クライオ電子顕微鏡は、これまで解析が難しかった蛋白質の構造決定が可能とされる解析機器で、ヒトへの有効性が示唆されたが、マウスでの有効性が確認できずに非臨床試験を断念した化合物候補においても、クライオ電顕の解析により、動物にも有効性を示せるような改変方法を見出せる可能性があるという。TMDUとしては、創薬の突破口としての活用を提案することで、製薬や非医療系企業、学内の医歯工学の研究者を巻き込んだコンソーシアムを視野に入れる。
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