
日本薬学会会頭の高倉喜信氏(京都大学大学院薬学研究科教授)は21日、千葉市で開かれた日本薬学会年会の会頭講演で、薬学領域の4年制博士課程や博士後期課程への進学者が減少していることに危機感を表明した。両課程への進学者数は現在年間約400人にとどまるため、この現状が続けば、研究力の低下に加えて「将来、薬系大学の教員となって薬学教育を支える人材の大幅な不足にもつながる」と指摘。全ての関係者がこの危機感を共有するよう呼びかけた。
日本全体で博士課程への進学者が減少する中、薬学領域においても4年制博士課程や博士後期課程への進学者は減っている。6年制薬学教育の上に設けられている4年制博士課程への進学者数は非常に少なく毎年200人前後にとどまる。毎年1万人前後が卒業する中、同課程への進学率は1.5~2.9%と低迷している。
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