◆癌の遺伝子変異を網羅的に解析し、投与する抗癌剤を検討する「癌遺伝子パネル検査」が保険適用されてから約半年。課題はまだ山積みだが、がんゲノム医療中核病院や、パネル検査で得た結果のデータベース化を目指す「がんゲノム情報管理センター(C-CAT)」が設置されるなど、癌ゲノム医療の体制が確立されつつある
◆来年は癌ゲノム医療が本格化する元年になるだろう。抗癌剤の治験組み入れ基準に、パネル検査の結果が活用されるようになり、C-CATのデータがさらに蓄積されることで、臓器を横断したバスケット試験の増加が予想される
◆医療環境の変化を受けて、薬剤師や臨床研究コーディネーターにもゲノムの知見も含めた専門性が求められるかもしれない
◆合併症や薬物相互作用を考慮し、患者一人ひとりに最適な抗癌剤投与が求められている中、多職種が関与する形の癌ゲノム医療の確立が望まれている。特に患者との接点が増えている薬剤師には薬学的視点を持って議論に参加し、積極的に意見を発信してほしい。
癌ゲノム医療元年に
2019年12月11日 (水)
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