FDAがメトホルミンに含まれる発がん物質の量を調査

2019年12月25日 (水)

 米食品医薬品局(FDA)は12月5日、糖尿病治療薬メトホルミン製剤に含まれる発がん物質の量について現在調査中であるとする声明を発出した。これは、他国で糖尿病治療薬メトホルミン製剤からN-ニトロソジメチルアミン(NDMA)が検出され、回収の対象となったことを受けて出されたもの。

 FDAはこれまで、いくつかのタイプの医薬品にニトロソアミンが含まれていないか調査を進めてきた。過去1年半では、降圧剤のアンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)および胃酸分泌抑制剤のラニチジン(商品名ザンタック)などに、NDMAなどのニトロソアミンと呼ばれる遺伝毒性物質が少量含まれていることが明らかになっている。米国におけるNDMAの1日許容摂取量は96ngであるが、こうした遺伝毒性物質に許容量を超えて長期にわたり曝露すると、がんのリスクが高まる恐れがあるという。

 メトホルミンは2型糖尿病患者の血糖コントロールのために処方される。いくつかの国では、一部のメトホルミン含有糖尿病治療薬に少量のNDMAが含まれていることが報告され、特定のメトホルミン製剤が回収の対象とされている。しかし、FDA医薬品評価研究センター(CDER)のディレクターJanet Woodcock氏によると、海外のメトホルミン製剤が含有するNDMAの量は、塩漬け肉や焼いた肉、乳製品、野菜など一部の食品や水に自然に含まれている量の範囲内である。「1日許容摂取量またはそれ以下のNDMAを含有する薬剤を70年間毎日摂取したからといって、がんのリスクが増加するとは考えにくい」と同氏は述べている。なお、現時点では、こうしたメトホルミン製剤の回収による影響は、米国市場には見られないという。

 FDAは現在米国で販売されているメトホルミン製剤にNDMAが含まれているかどうか、また、含まれている場合、その量は米国の1日許容摂取量を超えているかどうかについて調査中である。Woodcock氏は声明の中で、「FDAは、製薬企業と連携して、米国で販売されているメトホルミン製剤のサンプルを検査し、大量のNDMAが検出された場合は必要に応じて回収を勧告する予定である。調査の一環としてメトホルミン製剤が回収される場合、FDAは患者および医療従事者各位に速やかに最新情報を提供する」と述べている。(HealthDay News 2019年12月6日)

Source
https://www.physiciansbriefing.com/diabetes-endocrinology-4/misc-diabetes-news-181/fda-testing-levels-of-carcinogen-in-diabetes-drug-metformin-752828.html

More Information
https://www.fda.gov/news-events/press-announcements/statement-janet-woodcock-md-director-fdas-center-drug-evaluation-and-research-impurities-found


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