薬物療法を円滑に受け渡しする病院薬剤師の入退院支援業務は、質の高い医療の実現に役立つことが、15~16日に神戸市で開かれた日本病院薬剤師会近畿学術大会で報告された。入院中の薬物療法の全体像やポイントを薬剤師が施設間薬剤情報提供書にまとめることは、継続的な薬物療法の実施を支えるほか、新たな処方提案にもつながるという。入院時に薬局薬剤師に電話をかけて詳しい薬剤情報を収集した成果に関する報告もあった。
室井延之氏(神戸市立医療センター中央市民病院薬剤部)は、同院の退院支援業務を提示した。同院の地域医療連携センターには薬剤師1人を専任として配置。患者の退院時には、入院中の全診療科の薬物療法や経過、検査値、副作用などを施設間薬剤情報提供書に記載して転院先の病院や薬局などに提供し、継続的で切れ目のない薬物療法の実施を支えている。
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